無線綴じ入稿データ作成ガイド
★データ作成時の注意点
無線綴じ製本は、印刷物のページを開くと、加工特性の関係上、下記写真のようにセンター部分まで開くことが出来ません。見開きに渡るようなデザインの場合は、センター付近の絵柄が見えなくなる可能性があります。データ作成時、仕上がりを考慮に入れてレイアウトして頂けますようにお願い致します。
※尚、ページ数や本文の用紙によって、センター部分の開き具合も変わってきます。トジ部分(ノド)から余裕をもって、レイアウトするようにお願い致します。
★表2・表3とは?
表紙の裏面を表2・表3と呼びます。
また、オモテ表紙を表1、ウラ表紙を表4と呼びます。
★無線綴じ冊子印刷の背表紙(背幅)
無線綴じ冊子印刷の場合、ページ数や本文の用紙(厚さ)によって背幅が変わります。
そのためデータ作成時、お客様ご自身で背幅を考慮した上で、データ調整して頂く必要があります。
下記図の赤い部分が背表紙(背幅)となります。
★印刷背幅について(無線綴じ冊子印刷のみ適応)
〈背幅を計算する簡易方法〉本文ページ数×本文用紙の厚さ÷2
【step1】
ご注文ページ数から表紙分の4ページ(表紙1~表紙4※)を引く→本文ページ数
【step2】
本文に使用する用紙厚の確認→本文用紙の厚さ
【step3】
用紙1枚につき、表裏で2ページ印刷となるため→÷2
【step4】
step1~step3によって出た数値を、上記計算方法にあてはめて出た数値が背幅となります。
※表紙1(表紙)、表紙2(表紙の裏)、表紙3(裏表紙の裏)、表紙4(裏表紙)
【例】ご注文内容:54ページ、本文用紙が上質紙〈90kg〉の場合
(54ー4)×0.120÷2=3
◎背幅→3mmとなります!
※尚、上記計算方法で出た背幅は、あくまで参考値となります。
実際は、レイアウト絵柄などによるインク量で、多少厚みが変化する場合があります。
特にページ数が多いものに関しては、その誤差も大きくなる可能性が高く、背幅に文字等の絵柄をレイアウトする場合、余裕をもってレイアウトして頂けますようにお願い致します。
※背表紙と表紙・裏表紙でデザインがはっきりと分かれているようなデザインは、なるべく避けることをオススメ致します。
センター(綴じ・ノド)付近のレイアウトについて
文字中心の冊子では、ノド(綴じ)から余裕をもったレイアウトをお勧めします。 |
PUR製本はノド元まで開きがよくなりますが、文章などはノドから離してレイアウトしたほうがバランスがよく、読みやすくもなりますので、オススメです。
※表2・表3とそれに隣り合う本文ページのノド側については5mmずつが完全に隠れますのでご注意ください。
詳しくはこちらをご確認ください。
小説など文字がメインの冊子や、読ませたい文字や見せたい図のレイアウトについては、読みやすさやバランスを考慮して 、小口・ノドともに 20mm以上、余裕をもたせるのがおススメです。
※冊子の内容にもよりますので、ノドの詰まりを考慮したうえで、出来上がりを想定しながら作成して下さい。
見開き写真について |
PUR製本では、従来の無線綴じよりも開きが良いため、見開き写真もこれまでよりもグッと見やすくなりますが、ページ数・サイズ・用紙の厚さによって開き具合が変わるので、見開きの中心部分に「メインとなる被写体」や「重要な文字」などをレイアウトしないようにお願いいたします。
ただし、PUR製本はノド元の開きがよくなるため、従来の無線綴じでは隠れていた部分が見えてしまいます。 従来の無線綴じ用に意図的に絵柄を左右それぞれの小口側にズラして見開きのデータを作成されている方は、 絵柄が繋がったデータに修正をお願いいたします。
表2・表3にはノリがつくため、ノド側5㎜が完全に隠れます。 |
表2・表3とそれに隣り合う本文ページのノド側については5mmずつが完全に隠れますのでご注意ください。
データ作成の際には、重要な文字などが隠れないように、充分余裕をあけてレイアウトしてください。
従来の無線綴じ製本用に、わざと小口側にズラしたデータを作られている場合 |
PUR製本はノド元の開きがよくなるため、従来の無線綴じでは隠れていた部分が見えてしまいます。
従来の無線綴じ用に意図的に絵柄を左右それぞれの小口側にズラして見開きのデータを作成されている方は、絵柄が繋がったデータに修正をお願いいたします。
※ページ数・サイズ・用紙の厚さによって開き具合が変わるので、見開きの中心部分に「メインとなる被写体」や「重要な文字」などをレイアウトしないようにお願いいたします。
無線綴じの「表紙データ」作成について
背幅はご注文内容によって異なりますので、背幅を含んだテンプレートデータはご用意できません。
ご注文内容にそって、お客様自身で計算し制作してください。
無線綴じの表紙(表1、表4、背表紙)は、背表紙(背幅)が必要となるため、オモテ表紙(表1)とウラ表紙(表4)をつながった状態のデータを制作してください。
※表紙と裏表紙でデザインが分かれている場合や、背幅が3mm以下の場合は単ページでご入稿いただいても構いません。
※背幅に文字やデザインを入れたい場合は、「オモテ表紙(表1)」「背幅」「ウラ表紙(表4)」がつながった状態のデータを制作してください。
左綴じ「見開き」表紙(表1、表4)データ 作成例
サイズ・ページ数 |
A4(210×297mm)仕上がり・56ページ |
用紙 |
表紙:コート紙 135kg 本文:コート紙 110kg (用紙厚:0.100mm) |
(56-4)×0.100÷2=2.6 ◎背幅→2.6mmなので、下記の図のようなデータが必要となります。 |
【データ作成例】
※表紙は本文をくるむようにして製本しますので、左綴じの場合、ページ配置は上記図のようになります。
ページの配置にはくれぐれもご注意ください。
Photoshop、Officeデータでのご入稿の場合、トンボ(背幅トンボ含む)は必要ありません。 | |
表紙と裏表紙でデザインが分かれている場合や、背幅が3mm以下の場合は単ページでご入稿いただいても構いません。 ※背幅に文字やデザインを入れたい場合は、「オモテ表紙(表1)」「背幅」「ウラ表紙(表4)」がつながった状態のデータを制作してください。 |